2011年 11月 11日
秋田県を流れる大河、米代川で遊ぶ
サクラマスやサツキマスの河川残留型がヤマメ、アマゴだという事はあまり知られていない。ダムや堰堤が少ない東北、北海道そして大河のある北陸などではヤマメが降海し1年後に大きなサクラマスとなって生まれ育った川に戻ってくる。桜の咲く時期に遡上して来るサクラマスはロマンを秘めている。あの脂が乗っておいしい「富山の鱒ずし」はこのサクラマスだ。
青森に住んでいた頃、友人や妻と秋田県の米代川へ出かけた。夜中に現地へ着き河原で飲みながら朝を待つ。翌朝から何度もキャストを繰り返すが釣れないのがサクラマス釣りだ。簡単に釣れては面白くもなく、ありがたみもない。でもそれでいいのだ。釣れている時間より釣れていない時間の方がはるかに長いのが釣りと云うものだ。この「釣れない時間」が釣りを哲学的にするのだ。
米代川は東北を代表する大河だ。支流もたくさんあり本流と間違えるくらい大きい。私や友人はまだこの米代川で一度もサクラマスと出会ってはいない。でもそれでいいと思っている。来年もサクラマスは遡上して来る。いや来てくれる。そしていつまでも川は眠らない。
鮭鱒系の魚には「あぶらびれ」があるのが特徴だ
米代川の向こうは世界遺産 白神山地
名機 ABU ガルシア